その日、私はかなりイライラしていた。
正確には、その月に入ってからずっとだった。

男性-困惑

なんでまだ届かないんだろ?

私はある物が届くのをずっと待っていた。
もう開始まで10日を切るかもという時期になってまだ手元に届かない。

イライラを通り越して不安になり、上司Uに確認してみた。

男-疑問2

あの~、冬期講習のテキストはまだ届かないんですかね?

男-真顔

ん?どうして?
君は前も冬期講習のテキストの到着を気にしてたけど、なんかあるの?

私としては、テキストが届かないこと自体も不思議だったが、
なによりも『どうして?』という質問から、テキストが早々に届かないことを疑問に思っていない上司Uに対して、より一層、不思議に思った。

男性-困惑

え?だって冬期講習が始まる1週間前までには、最低限テキストの全問題を解いておきたいじゃないですか?

私の質問に対する上司の返答にはさらに驚いた。

男-爆笑

アハハハハハ!!
真面目やな!さすがや!
講師の鏡やわ!

隣にいた同僚も笑い出す。

男-バカにする2

え~!?
ホンマに言ってる?
すごいな~!

大爆笑された。

男-困る

何が可笑しいのかわからん。
むしろお前らはいつ予習するつもりやったん?
というか予習やってんの?

20年程前の12月の出来事だ。

当時、関西で70校以上もあったその塾は、その後、校舎数を減らし続け、今や片手で数えても余るぐらいまで校舎を減らすことになった。
その原因の一端がこの会話の中にあったと思う。

当時、中学1~3年生の数学、理科、英語を担当していたが、ハッキリ言って中学生レベルの勉強なんて簡単だ。
ぶっちゃけ予習しなくとも問題を見れば、よっぽどの難問でない限り、ほぼ全問、即興で解説することができた。

ただ、それでも私は授業が始まるまでに一通り全て解いておくことを鉄則としていた。
講習の場合は、講習が始まる1週間前までには全問必ず解いた。
その塾では『講習のテキストは、毎年ほぼ何も変わらない』ということを知っていた上で、なお私は全問解くことを当然のモットーとしていた。

その塾の他の講師がどんな講義をしていたのか、直接見たことはあまりない。
ただ、ある生徒たちの行動と発言が物語っていた。

私が直接担当していない生徒が、よく私に質問にくるのだ。
まぁ私としては誰が来ようが教えられるものはちゃんと教えるスタンスだ。

ただ、めちゃくちゃたくさん質問されるので、個別に答えるのも手間なので講義前後の空き教室を借りて、分からないところの質問を受け付ける質問会を始めた。
もちろん無料だ。

すると、生徒たちが分からない点が、だいたい同じだとわかってきたので、質問の多いところを簡単に理解して覚えられるようにマニュアル化してテキストにして配布した。
もちろん無料だ。

関西の私立高校の英語の問題を過去3年分ぐらい総ざらえすると、ある程度よく出てくるパターンの英単語、熟語が分かってきたのでそれらを出る順に並べ替えてベスト200をまとめた。
さらに英文法の復習もできるように大事な英文法を組み合わせて英熟語集を作って配布した。
もちろん無料だ。

受験直前になると、私立高校ごとに過去問の予想問題集をオリジナルで作って、出題頻度を自前で調べて今年はここがあやしいという部分をまとめて配布した。
たまたま偶然だがドンピシャで出題されたこともあった。
もちろん無料だ。

別の塾では、講義中に無駄な板書で時間を取られず理解に時間を割けるよう、毎回、講義の要点をまとめたオリジナルテキストを作成した上、定期試験直前には、定期試験対策として、出るところを予測した予想問題集を作成して解かせていた。
おかげで私が教えたクラスは私が在籍していた期間ずっと平均90点を上回っていた。
もちろん無料だ。

結果、私は上司から認められ、最優秀講師として表彰された。

なんてことにはならなかった。
まったく真逆だった。

男-激怒

生徒たちを呼び出して講義するようなことをするな!
許可なくテキスト作るとか何考えてるんや!
他の先生の迷惑も考えろ!

例外なく怒られた。

成績を上げてくれたことには感謝する。
生徒のために頑張ってくれていることはわかる。
などの前置きは一切なく“勝手なことをする非常識な人間”というレッテルを貼られて罵倒された。

だが、上司の言い分にも一理ある。
私にも非があるからだ。

それは、上司の許可なく
担当外の生徒たちの質問に答えたり、
勉強が分からない子は●●教室で●時から質問を受け付けると伝えたり、
塾の公式テキスト以外のものを自作したから。

組織として動くなら、上司の許可をとって動かないといけない。
そんなことは組織として働くサラリーマンなら常識だ。

ただ、講習の予習を早めにしたいと言っただけで笑われ、バカにされるような組織だ。
どうせ許可を取ろうと話しても無視されるか、担当の先生に任せておけばよいと言われるのが目に見えていたから言わなかったというのが本音だ。

塾も慈善事業ではない。
ビジネスとして組織で動いているからには・・
同僚、上司の顔を立てないといけない。
サービスの提供にはお金という対価をもらわないといけない。
なによりルールに従わないといけない。

分かる。
非常によくわかる。

ただ、私にとって同僚や上司の顔を立てることよりも、生徒たちをできるようにすることの方が圧倒的に重要だった。
同僚や上司の顔を立てたトバッチリで、生徒たちが分かりにくい講師に聞きに行って結局理解できないなんて本末転倒だ。

そもそも、同僚や上司は本気で生徒に向き合ってるか?
本気で講義してるか?
やってないだろ。(あくまで外から見た俺の勝手な判断だが・・)

しかも、決して安くない塾代を受け取っておきながら、適当な予習しかせず、配布されたテキストを淡々と解説するだけの講義を提供して、分からないところがある生徒は別料金を払わないと質問に答えないなんてどこの詐欺塾だよ。

本来なら、上司にも根回しして、上司に好かれて、組織内でうまく立ち回るのが賢いやり方なんだろうけど、とても残念なことに、私にそんな能力はない。

こう書くと、私が『いい人』っぽく映るかもしれないが、そんなこともない。
私は無料で何かをするのは好きじゃない。

サービスには一定の対価が伴うことはむしろ当然だと思っている。
むしろお金はしっかりと頂く。
ただ、頂くお金に見合ったサービスはキッチリ提供することが前提だ。

私は自分のスタンスと考えを明確にしている人間なので、人によってはかなりクセの強い人間だと思われる。

実際、私は研修講師としての依頼が来た時も、決まったテキストを言われた通り粛々と解説することを求められる研修は断っている。
そんな方法なら、私でなく誰でもできるだろうし、なにより個性を押さえつけられて型にハメた講義だと自分の強みを出した納得のいく講義ができないからだ。

今、ちまたでセミナー講師の本があふれている。
その点からも人気の職業の1つなんだろうと推察できる。

人前で話すのは気分が良いものだし、先生と呼ばれるのも気分も良い。
その上でお金ももらえるんだからなおさらだろう。

実際に、企業研修や大手の商工会などで数十人、数百人の前で話すと人気歌手になったような気分に浸れる(笑)
何度体験しても飽きないほど楽しい。

でも、頭に入れた知識をそのまま吐き出すだけで、簡単にお金を稼げると思っている人に講師をして欲しくないのが私の本音だ。
研修講師は、
ただ知識を切り売りするだけではいけない。
一般論を話すだけなら意味がない。
睡魔を誘引するような話し方もダメだ。

リアリティのある実体験も踏まえて話し、ワクワクさせ、研修受講後に受講生さん1人1人がすぐに動きたくなるようなモチベーションとそのために必要な知識を教授できるよう徹底した工夫が必要だ。

ぜひそんな熱い想いを持った人に講師をやってほしいし、私自身もそんな人に教わりたい。

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